久ブロ

自分の興味や、思い出したことを書いています。

アサイーの会

さて。

近ごろ、世の中には「女子力」という言葉がある。 これを上げるために、うら若き乙女たちは日々、研鑽を積んでいるらしいのである。

そんな中、私は?私も?巷で女子力が高いと思われている食べ物がとっても好きなのであるが、それがアサイーです。

日本では、表参道あたりの小洒落たテラスで、モデルのようなお姉様方が「美肌にいいのよね」なんて言いながら、スプーンの先でチマチマと突っついている感じがする。 そこには「丁寧な暮らし」とか「デトックス」とか、そういった、ふんわりと綿菓子のような「女子力」が漂っている感じがする。

なのですが、私、何を隠そう、一週間に十回以上も「アサイー」を食しているのだ。 一週間は七日である。つまり、一日に二回アサイーと対峙する日があるのです。

 

そもそも、アサイーとは何か。 もともとはブラジルの果実だそうだが、我々の前に現れるときは、たいてい「アサイーボウル」という、なんともファンシーな姿をしている。 見た目は、紫色の泥……いや、失礼。高貴な紫色をしたシャーベット状の物体。 その上に、色とりどりのフルーツやグラノラが、これでもかと盛り付けられている。

私がこのアサイーという「洒落た泥」に出会ったのは、柔術の会場であった。 柔術の大きな大会には、必ずといっていいほどアサイー屋が店を出している。 道着を着た屈強な男たちが、耳を潰し、鼻を曲げながら、この紫色の冷たいスイーツを「ウマイ、ウマイ」と突っついている。そう、女子力とはまったくもってかけ離れた世界なのです。

 

ちなみに、聞かれてないけど、私のこだわりは、こうだ。

  • ベース: アサイーにプロテインをドロリと混ぜたもの。

  • トッピング: グラノラ。フルーツはバナナ一本槍。

  • 仕上げ: ここが肝心なのだが、世間一般では「蜂蜜」をかける。しかし、私には甘すぎる。私はここに「ピーナッツバター」をボテリと落とす。

これがいい。 ピーナッツバターのコクと、アサイーの冷たさ。 これを口に運ぶと、口の中はたちまちブラジルの熱風と、アメリカのピーナッツ農場が激突したような状態になる。 これがたまらなく、好きなのです。

 

ところが、最近のニューヨークである。 このアサイーが、とんでもない「貴族の食べ物」へと変貌を遂げているのです。

先日、ボウルではなく「スムージー」を注文した。 中身は潔く、アサイーのみ。サイズは「ラージ」。 会計の段になって、私は耳を疑った。

「二十ドルです」

おいおい、と。 二十ドル。現在のレート、一ドル百五十円で計算してみる(してはいけないと思いつつ、指が勝手に電卓を叩く)。 なんと、三千円。。

たかが紫色のスムージー一杯に、三千円。 これを私は、わずか二分で飲み干した。 一分間に千五百円が喉を通っていった計算になる。

 

では、それほどの対価を払って、体に劇的な変化があるか。 ここが最大の問題である。

お肌がピチピチになるか。……ならない。

髪の毛が劇的にカムバックするか。……微塵もその気配はない。

ただ、やたらと腹が膨れる。 「最高のデザート」であり、「最強の満腹感」をもたらしてくれる。ただそれだけ。

ニューヨークでは、アサイーは控えたほうが良さそうなのですが・・・。多分、私は明日もまた、紫色のカップを手に取っている気がする。 女子力が限界突破し、財布が限界突破で軽くなっても、あの冷たい「紫のパワーフード」はやめられない。

あ、ちなみに、私日本での好物がおはぎなのです。なんとなく、共通点はなさそうであるのではないか。おはぎは女子力ないけどな。