久ブロ

自分の興味や、思い出したことを書いています。

スーツについて学ぶ

今日はファッションというか、スーツというか、服を着る事について語ってみたい。

最近スーツを作りまして、オンワード樫山USA様のWebinarを一緒にする事になったのです。

www.japanbacktowork.com

 

皆さんは、スーツのスタイルや着方はどのように覚えましたか?私の場合は、ファッション雑誌がメインでしたが、大人になってスーツを仕立てるようになってからは、テーラーさんから、お話を聞くことが多い。生地の事や、スタイル、ルールなどは、テーラーさんから頂くアドバイスはとても貴重なのです。

その点、ファッション雑誌はどうなのかな?と思うところがあります。情報としては楽しいのですが、私が信頼しているテーラーさん達とは路線が違う。ま、何が良いかは本人が決める事なので自由と言えば自由。でも、スーツは特に「受け継ぐもの」というかルールがある気がするのです。

ファッションは実用品なので、基本的には著作権法による保護はない(難しい)という事になっています。ざっくりいうと、「単に体を覆うもの」と判断されてしまっているのですね。知的財産権としては、そういう残念な扱いですが、実際はファッションはもっと人との繋がりは深いはず。

服の着方、スタイル、ルール/マナーが与えるインパクトはとても大きい。自分が着て似合う・似合わないを知っている人の差は大きい。気慣れている感と着飾ってる感の違いも大きいのです。

飛行機に乗る時、航空会社の人に案内されて入管手続きで並ぶ事もなく、颯爽とファーストクラスに乗る方達。政府関係者や外交官なのか、それとも大きな会社のお偉いさんなのか。昔は、ビシッとスーツを着ていて、それを見てファーストクラスではなく、あの姿に「格好いいな」と憧れていました。ただ最近は、そういうおじ様達が、スエットパンツや、アンクル丈のパンツ、派手目のジャケットなどで搭乗されます。ファッション雑誌に出てくる姿ですね〜。楽そうで良いのではありますが、なぜか私が頑張って憧れのおじ様達の伝統を受け継がなきゃ、と感じてしまう。

以前、私がとてもお世話になった大大先輩(一流大学の名誉教授)から京都に招待をしていただきました。普段から服装には厳しい方だったので、私は大学生だったのですが、スーツを着て行きました。似合わなかったけどね。夕食時、教授とそのご友人の方々も参加されまして、皆さんご高齢(65歳以上)なので、酔うと口からご飯が飛びまくるのです。で、私のスーツはかなり汚れてしまいます。ちょっと臭うし(笑、これは無理という事で、次の日は、ホテル内で着ていたカジュアルな服に着替えます。それを見て、教授はカンカンに怒りまして、「隣を歩くな」と言われて、離れて歩いた記憶があります。

厳しいーと思うかもしれませんが、私にはとても貴重な経験です。親以外(というか私の祖父と同年代でしたが)に真剣に叱ってもらえてありがたいこと。私がアメリカに行く前だったという事もあります。その教授は、あのマサチューセッツ工科大学で教えていた事もあり、日本人として恥のないよう頑張ってこいという事なのでしょうね。

スーツに関して言えば、シャツやネクタイの選び方など基本的なことは、私は親から子へ伝えるべきお話だと思っています。多分、イギリスなどはそうしているはず。そりゃ、身体つきも子供は親に似るからね。親が似合わないものは、多分子供も似合わない。服を単に体を覆うものと思っていない人にとっては、ファッションの価値観って生き方でもあるような・・・。そういう個人的な経験から得たルールや伝統は、別に引き継がなくてもいいけど、親から子へ一応伝えるべきな気がする。たとえば、親が行っていたテーラーに子が行くとか、素晴らしいのです。関係ないけど、私はうちの親が学生時代のデートに行っていたお店とかに、通ってるけど何かそれだけで良いものです。

なので、ファッションと性教育は親の義務だと思う。あ、性教育は、どこまでやるかによっては余計なお世話か。今回のセミナーで、私もスーツについて勉強をします。